02/09「ゲーム論」

 ということで、今回はアレですよ、ちょっとなんてかな、ここを見ている人からの質問みたいなのの中からピックアップして話題にしてみようかなとこういうアレですよ、DJっぽいことをしてみようとこう思ったワケですよ。
 まあそのなんてんですかね、ここも更新頻度がめっきり落ちてさ、ていうかこう世の中的にこういうHTML形式のウェブページってんですか、そういうのってもうある意味企業のものみたいな感じになってきて、いまや個人ベースの情報発信は、情報発信ときたよこのウェブ帯域を無駄に使ってるとしか思えないウェブページの持ち主がというアレはともかく、そういうのってほとんどブログみたいなものになっちゃってさ、最早圧倒的に少数派になりつつあるこの世の中でだよ、やれ35歳の童貞が今年こそ彼女欲しいみたいなことしか云ってねえウェブページを見に来てくれるってのは限りなくありがたいですし、ましてやそこに加えてWEB拍手みたいなものでコメントを送ってきてくれるなんてのはもう何の恩があってそこまでしてくれるんだっていうか、前世であたしがどっかの王国の王子様だった頃に悪い魔法使いにさらわれていたのを助けたお姫様とかそういうんじゃないのかってなもんですけど、っていうこういうなんだ、一連の改行も句点もない文章が読みづれえから誰も読まなくなんだよっていう突っ込みはともかくとしてわざわざここまで読んだあなたはとても親切な人か難解な悪文を読むのが好きなマゾヒストかどっちかだと思います。ほんとうにありがとう。
 という激烈な悪文で一般人をふるい落としたところで、いやただでさえ少ないのにそっからさらにふるい落としてどうすんだってもんですがそれはともかくとして、まあその最近では昔よく来た露骨に悪意あるコメントもこなくなって安心していたところでして、いつもは下の「近況報告」というどこが近況報告なんだ的なところに書いていたわけですけど、まあそのこういうところから題材を拾っていかないとほんとに月刊どころじゃない騒ぎになるぞってなこともあるわけでしてね。
 この改行がない無駄にひとつが長い文章って、基本的に文章としてじゃなくて、頭の中で喋ってるままに書いてるという、まさに脳が直接喋ってる感じのものなので、なんだろうな、こういう「なんだろうな」とかっていうのが頻繁に入ってくるのもそのせいであって、それがゆえにもうむちゃくちゃ読みづらいと思われるんですけど、君らよくこんな悪文読んでるな。もう日本語として解読不可能なとことかあんぞ正直な話。自分で云ってどうすんだって顔してますねそのとおりですとも。高校のときに担任だった現代文の大石先生だってこんな文章書くために現代文教えてたわけじゃねえぞってなもんですな。
 というなんだ、無駄な前フリでむちゃくちゃ長くなってますけど、今回もらったものの中でピックアップするのはコレ。
> アイマス好きならモバマスはどうですか?
 ご存じない方のためにいちおう補足しておくと、「モバマス」というのは『アイドルマスター』の携帯電話ゲーム版で、もちろん本家『アイドルマスター』と違ってゲーム要素は限りなくゼロという携帯電話ゲームにありがちなやつなんですが、まあこれが賛否両論あるわけですな。
 この手の携帯電話でやるゲームってのは基本的にカネをかけなければ勝てず、逆にカネさえかければ技術とか練習とかまったく不要という、それはもはやゲームと云っていい代物なのか、というようなアレで、人によってはそこに何十万円とか突っ込んでしまい、それがいい年の大人なら自己責任でいいんでしょうけど、一時期小中学生とかが親に持たされている携帯電話でそういう大量課金してしまって大変なことになっている、みたいなニュースが一時期テレビなんかで出たこともありました。
 というところまでが前提条件として、あたしはもうこの手の携帯電話ゲームとかブラウザゲームみたいなのが嫌いでして、いやま別に好きな人は好きなだけやったらいいけどあたしはやりたいともこれっぽっちも思わない、というアレなワケです。
 だってさ、練習のしがいもない、ただカネかければいいなんてやってたって面白くもなんともないじゃんさ。ゲームってなんかこう何度も練習したりとかやり直したりとかして、やっとクリアできなかったステージがクリアできたりするのが楽しいんじゃないの、というロートル思考の持ち主だもんで、そんなものにまったくもって興味わかないんですね。
 この「モバマス」も例にもれずそういうアレなので、『アイドルマスター』は相変わらず好きですしぼちぼちやってますし歌なんかも聴いてますけど、まったくもって興味のひとつも湧かないしやりたいとも思わないし、一所懸命課金してレアカードとか手に入れたってどうせ電子データで手元にモノが残らないし、万が一そのゲームに飽きちゃったらホントになにも残んないじゃん、みたいな心境もあったりするワケです。
 なんですけど、まあ、気持ちはわかるんですよね。
 こういうのってあたしみたいな世代のゲーム好きには非難の的になりがちで、そんなものにカネ突っ込んでどうすんだみたいな嘲笑にあったりもするんですけど、でもさ、それってたぶんあたしも通ってきた道なんだよな。
 いやもちろんゲーム内の電子データに課金したことは一度もないんですが、いちばんわかりやすいところで云えば『ときめきメモリアル』とか『センチメンタルグラフティ』なんかさ、リアルタイムでハマってたときにはわけのわからんグッズを出てるがままに買ったりとかしてたワケですよ。なんか使うんだか使わないんだかわかんない写真立てとかどこに貼るんだみたいなポスターとか家に山のようにあって、それが家にあることでご満悦だったワケです。
 ついうっかり買い逃したプレミアモノを店で見かけてしまい、買おうか買うまいか散々迷った挙句一所懸命バイトした万札を身を切る思いで出したりなんかして、それはもう興味がない人から見ればばかばかしい限りなんだけど、そのときはその金額で比類なき満足感を買ってるワケです。
 でさ、あれから時間が経ったいま、そういうのなんてどこにあるかわかんないし、どこかにあったのが発掘されたとしても置き場に困るっていうかそういうのあるじゃないですか。
 まあつまり、それとおんなじなんじゃない?っていう感じなんですよ。
 ギャルゲーでもアニメでもアイドルでもなんでもいいんですけど、そういうモノにハマるってのはそういうことで、それが昔はわけのわからんグッズで、今は電子データになったっていうそういうだけの話なんだろ、というような。
 飽きた後にそれを見ると虚しさが残り、その虚しさはかけた金額に比例するというのも同じで、それが形として残るか残らないかというだけの話であって、むしろ形として残らないぶん処分も簡単だからそっちのほうがいいんじゃねえの?って気もしないではないです。
 だからまあ、今現在「モバマス」にハマってそれこそ何万も課金してる人の気持ちは痛いほどよくわかるし、それを愚かだと笑う気もないです。ただあたしは何度も同じような経験を経て、そのあとに来る虚しさを心から知ってしまったし、たとえ飽きた後に処分が簡単だとしても「形の残らない電子データのカードにカネを出す」ということにどうしても抵抗がある世代だもんでやんないだけの話です。
 やりたきゃやりゃいいんですよ。自分のカネなんだし、なにに使うかは自由なんですから。
 しかしさ、中学生とかがああいう携帯電話ゲームをやってんだとすると、アレはアレでどうかなってのはありますわな。
 ってのも、そりゃね、カネかければクラスで人気者になれるんだったらカネかけちゃうって絶対。カネでクラスでの居場所が買えるってことだもの。しかも基本的に親のカネなんだろうし、一度タガが外れたらもう絶対だだ漏れになるって。
 自分で稼いだカネとまではいかないでも、金額が限定されている小づかいをやりくりして、とかならまだそこに苦労はあるんだけど。
 あたしが小学生の頃はもうビックリマンシールが全盛で、少ない小づかいの中からフェラーリでも買う覚悟で30円のチョコレート菓子を1個とか大事に買ってたもんだけど、そんな中でやたらと親にいろいろ買ってもらってるスネ夫みたいなやつが親に箱ごと買ってもらってたりして(それでも40個入りで1200円ですからね)、当時はそれがもうむちゃくちゃ羨ましかったしそれで実際彼はクラスでヒーローみたいな扱いでしたからね、それと同じなんでしょうね。
 まあ、そんな子どもが何十万とか課金しちゃって親が運営会社を訴える、みたいなのは子どもと親の責任が7割だと思うけど、クラスで居場所のない子どもが、大量のレアカードを持つことでクラスでちやほやされてクラスに居場所ができて、そのためにはボタンを押すだけで小づかいを自分の財布の中から出すこともないと。
 それに気をよくして最初のころは月1000円くらいだったものがつい何十万円も課金してしまうというその過程というのをなんか責められないというか、なんかあたしがそれくらいの頃にこういうのがあったらあたしも同じようなことしてたかもなあ、という思いもないではないです。
 あのくらいの年で、クラスでの居場所を確保するというか、クラスでなにかみんなに認められるのってすごく大切なことですしね。
 だってさ、クラスでとくに勉強ができるでもない、運動ができるでもない、なにかこれといった特技があるでもないような子どもが、レアカード一枚でクラスのみんなから一気にスターダムに押し上げられたりしたら、それはもう麻薬だもの。それが実は簡単に手に入るんだって知っちゃったらね、それはもうやめらんなくなるって。
 ただまあ、そこで自分を抑制できるかどうかってのは、結局自分自身がその麻薬に手を出さないように我慢するかどうかって話でもあるんだよな。
 親から見ればその何十万円はムダなカネだし、そんな電子データになんで何十万円も払わせるんだ、と自分の子どもではなく運営会社に文句を云いたくなる気持ちもわからないではないけど、でも子どもはその何十万円で電子データではなくクラスでの居場所を買ったわけで、そういう意味ではやっぱり子どもの我慢が足りないだけなんじゃないかなあとか、そういうことからすれば自分の子どもが我慢のできないバカですよと親自らバラしてどうすんだというのもありますな。もちろんそういうガキどもに勝手に課金させないシステムが必要って意味では運営会社の責任だと思うけどな。
 あとはまあ、そんなお手軽にクラスで居場所ができて、ゲームもそれだけで進むってことに子どもの頃から慣らされちゃったら、練習してクリアするとかそういうゲームなんか、ってことになるわなあ。
 だってさ、カネかけることで簡単にカタルシスが得られるんなら、努力するなんてめんどくさいってことになるもの絶対。
 努力して苦労してやっとクリアするのってある意味「達成」ですし、ものすごいカタルシスだから、それをゲームから得られないってのはちょっと気の毒でもあるんですけどね。イマドキの人に云わせれば「現実がこんだけめんどくさいのに、ゲームなんかにそんなめんどくさいことやってられっか」ってなもんなんでしょうきっと。
 ちょっと前まで、ゲームは「めんどくさい」のを楽しんでた気がするんだけど、多くの人がその「めんどくさい」をほんとにただめんどくさいだけに感じてしまうようになっちゃって、だからこそゲームをプレイせずに動画サイトでプレイの動画を見てやった気になる、みたいなのが出てくるんだろうなって気もするし。
 なんかそういう意味で、練習するとか我慢するとかめんどくさいとかそういうものが、エンタティンメントの世界においてもだんだん嫌われる世の中になってきてるのかもしんないですね。ある意味では合理的なんだけど、ある意味でつまんない社会ですなあ、とか社会を斬ったぞ35歳童貞が。

<近況報告>

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