08/13「許婚論」

 ということで、やっぱりなんてかな、許婚だと思うんですよ。
 これはあくまで推測なんですけども、毎年恒例の秋の全日本ロマン溢れる言葉選手権では、この許婚というのは結構いいとこいくと思うんですよね。少なくとも「妹」とか「メイド」とかそのあたりの定番ワードを抑えた意外な伏兵になるんじゃないかとこう思うわけです。まあ馬券でいえば8番人気(78.5倍)くらいだね。
 いやこれもうなんだ、あたしももう32ですよ、もういい加減甲子園で負けて悔し泣きしてる高校生とかのダブルスコアですからね。逆に考えれば、夢も希望もない男子校で暗い目をしながら演劇部の部室でいたずらにダービースタリオンとかやってた頃にようやっと母親の産道を通ってきてるわけじゃないですか彼らは。そりゃあたしも年とるわけですよ。
 とまあそんなこんなでして、いい加減もうOSSANになってくるとですね、まわりからなんで君結婚しないの的な無言の、時によっては有言のプレッシャーがあって、そりゃあたしだっていい加減結婚のひとつもしたいよ馬鹿野郎、みたいなそんなようなことを思いながら真っ暗なアパートの部屋へ帰り、「ただいま」とひとりごちて閉店間際のスーパーで売ってる半額のアジフライ(2枚で128円)をおかずに、やれプッシュ尾さんがどうしたみたいなどうでもいいニュースなんかを見ながらひとりさびしく白飯食べてたりなんかしてああちょっと軽く冥府へ旅立とうかなあみたいなことを思ったりもするわけですが、そんなこととは一切関係なく許婚というのはいいなあと思わないではいられないわけです。いえいいです寂しくないと云えば嘘になりますがいいんです。。
 許婚ってあれじゃないですか、なんかよくはわかりませんけども、なんかこうそれを意識しながら生きていくのも悪くはないんですけども、親とかが勝手に決めて知らないで育って、ある程度物心ついた頃にいきなりそれがサブマリン特許みたいに浮上してきてあらびっくり、みたいなそれはそれでいいものじゃないですか。
 なんてかな、こう同じクラスで気軽な仲っていうか、別に付き合うとかそういうんじゃなくて普通に友達として遊んだりしてるような感覚の女の子とかが、ある日ふとしたことをきっかけに許婚だったことがわかったりするんですよね、それでなんかこう変に意識しちゃったりなんかしてですよ、ちょっとよそよそしくなってそれでこうお互いにすれ違いが始まったりするんだけど、でもやっぱりお互いに好きだったことがわかってここでちょっとしっとりした感じの挿入歌が入ってああエンディングかなあと思わせといてでも実はそのあとこの許婚話が反故になりそうになって二人の意に反してちょっと仲が引き裂かれそうになるんだけどもなんかこういろいろあって結婚式のシーンで画面がフェードアウトしてエンディングの歌ですよねこれ。
 いやそんなね、人生をエロゲーベースで考えるのはやめるんだとそう貴方は仰るかもしれませんけどもね、そんなあれじゃないですか、許婚なんてエロゲーとアニメと漫画でしかもう見られないじゃないですか。貴方の人生を振り返ってみてですよ、ああ俺許婚いたよとか、俺の友達で許婚いる人いたよとかそういう人って、いやまあいないとは云いませんけど、圧倒的に少数だと思うんですよ。
 許婚という言葉の中にあるなんかこうなんとなく高貴な感じとかも心に響くわけですけど、なんかこう結婚まで約束されているというそういう感覚が実にたまらないわけじゃないですか。
 なんかこう物語の世界だとあんまりいい印象がない許婚ですけど、実際のところなんだろうな、結婚まで約束されてるのなんてむちゃくちゃありがたいことなんだと云うことを理解してもいいと思うのですよ物語の人たちは。そんなね、滅多なことじゃできないんだぞ結婚とか。
 なんかあれですよね、結婚というものを意識することがまったくない時期にそういうのを否が応でも意識しなければならないというのにすごく心に響くものがあるんじゃないかと思うのですね。
 なんかこう中学生くらいのときとか、結婚どころか夢は女の子と手をつなぐことでしたからね、そんなの全部飛び越えた上でそういうのを意識せざるをえず、その子が身近にいたりなんかすればそれはどきどきもしますよしますさそれは。しかもなんだ、その夢がいまだに叶ってないところがまたひとつポイントですね。
 そういうこと全部ひっくるめて許婚というのにすごく憧れるわけです。なんかもう、「結婚を約束された存在」っていうのがすごくいい。浪漫ですよこれ。
 あとはあれですよね、許婚とはちょっと違いますけども、なんかこう子どもの頃に結婚の約束をする、みたいなのならよくあるじゃないですか。あれも浪漫だと思うんですよ。
 ほらなんてんですか、法律的には口約束でもちゃんと契約の意思があればその契約は有効なわけじゃないですか、そうすればこの契約だって必ずしも無意味ではないと云いますか、ちゃんとした婚約だと思うんですよこれ。子どもの無邪気さみたいなところで片付けられがちですけどこれはもうそういうことじゃない。一旦結んだ契約には責任を持つべきだと思うのです。
 これね、前にもちょっと話したことあるかもしれないんですけども、このなんだ、昨今では全国童貞連盟名誉会長の座を欲しい侭にしてその力で裏で政界や財界に多きな影響を与えているあたしですが、そういったような経験はないわけじゃないんですよ。
 いやあれです、昔あたしの家のすぐ隣にあたしより二つくらい年下の女の子が住んでてですね、なんかこうこれもよく書いてるように実家はえらい田舎だもんで、同じクラスの子どもと遊ぶことはほとんどなくて、クラスとか関係なしに近所のガキどもが集まって遊んでたわけなんですね。
 だもんで、時にはそんなに人も集まらず、その隣に住んでた女の子と二人で遊ぶことも多かったわけですけども、そうするとなにやるかってとおままごとだったりするわけです。
 あたしはもともと運動神経なんか皆無でしたし、だからと云ってファミコンとかそういうインドアな遊びが普及する前の話ですからね、おままごとそんなに嫌いじゃなかったんですよ。
 話ちょっと逸れますけど、あれって結局即興の演劇じゃないですか。なんかこう自分であって今の自分ではない立場を演じるという、これはこれで非常に高度な遊びだと思うんですよね。それで以ってある程度そういうのが楽しいみたいなのがあったからこそなんか演劇やってみたいなあみたいなのになったんじゃないかとこう思うんですけども、それはまあ今回は別にいいです。でもおままごとも今考えれば浪漫だと思います。
 それはともかく、そんなあれでしたからね、なんてかな、こうなんとなく話の流れ的にだ、なんかこう将来的にはこの人と実際に結婚するんだ、みたいなことを思うわけです。それはなんだろうな、あたしがただぼやっと思ってただけじゃなくて、相手の子も思ってたんだと思うんですよね、なんかこうナチュラルにそういう話をしてた気がするのですよ。「将来僕ら結婚するの?」「そうじゃない?」「そうだよね」「うん」みたいなそんなような。なんかどうすれば結婚というのはできるのかとかそんなことを話してて、二人でいるのがあたりまえみたいなそんな感覚ではあったわけです。
 それでまあなんかわかんないですが、近所のいっしょに遊んでたガキどもにそれがバレて(いやまあたぶん特に隠してもいなかったんだと思いますが)結婚式ごっこみたいなのをやったんだかやらされたんだかで、そのときになんかファーストキスも済ませた記憶はあるんですよね。どうだすごいだろう。ほっぺにキスとかじゃなくて口と口とのこれ接吻ですよいわゆるね。もう半分くらい童貞捨ててると云ってもこれ過言じゃない。
 夜に遊びに行ったり、いっしょに花火したり、あまつさえ風呂とかいっしょに入った記憶もあるし、そんなん今考えればむちゃくちゃエロいですけども、ちょっと恥ずかしいなあくらいの感覚でこういうことができてたわけだなあたしもな。なんで退化してるんだろうな今になって。意味がわからない。
 いやそのなんだ、たぶん読んでる方々からすれば、またいつもの病気が始まったってなもんでしょうけども、これに関しては別に妄想とかそういう類のあれではなく確かに事実ではあったんですけど、その子もいろいろあって引っ越してしまいましてね。
 これであれじゃないですか、物語の世界ならですよ、町の中でばったり再開ですよこんなものは。そこからなんとなく昔のことを思い出して照れたりして、「もう結婚とか、してるの?」「いや、まだ全然」「……そうなんだ」みたいな話があって、それでもってなんだかんだあってちょっと深い仲になって、ウエディングドレス姿で「昔の夢、叶ったね!」っていうところでセピアに落としてエンディングテーマじゃないですか。ルート確定フラグじゃないですかどう考えても。そうじゃないと美しくないですよ物語としては。
 それがどうだ、三年くらい前だったと思いますけど、その子がなんか結婚したらしい旨の話を母親から聞きましてですね。
 これはどうしたっておかしいじゃないですか。契約違反ですよ。下手すれば民事裁判沙汰になってもおかしくない。
 いえねそりゃ正式な書類上での契約は交わしてませんよ。認めますよそれはあたしの落ち度だった。実印とかもらっとくべきだったと思いますけど、それでもあれだけお互いに結婚したらこうしよう的なビジョンは語ってたわけですよ。これはもうどう考えてもおかしい。やっぱり正直者がバカを見る社会であっていいはずがないのです。
 ということでそういう小さいころにした結婚の約束を反故にされたが訴えたら勝てるのか。上沼相談員のご意見は。なんかあたしの中だけで妙に人気だなこの番組。だからこういうとこ見てる層は見てないだろ生活笑百科。
 まあ、彼女もなんだ、今のあたしを見たら「すみませんパスで」って話になると思いますけどもね。っていうかこんなことばっかり云ってるから余計に駄目なんですねそうですね。
 とりあえずあれです、どこかにいると思われるあたしの許婚の人は名乗り出てください。また新規の立候補も受付中です。もう云ってることがおかしい。

<近況報告>
  • とりあえずコミケです。よろしくお願いします。日曜日東ヒ01aです。よろしくお願いします。
  • 前回のこの「駄文」をちょっと誤解していらっしゃる方も多いようですので、蛇足ながら若干補足を。
  • あたしはあくまでも、「自分で考えて情報を取捨選択しよう」ということを云いたかっただけであって、それが特定の政党などを支持する、しないのことを云っているわけではありません。
  • なんかこう、今現在ネットでは次の選挙でちょっと票が伸びそうな民主党を叩き、自民党を持ち上げる風な雰囲気になっているところがあって、その流れを叩くコイツは民主党支持なのか、みたいな話があって、民主党危険論みたいなURLを送ってくれた方もいたわけですけど。
  • そもそもネット上で流れてる情報の真偽というものはネットではわからんのじゃないかな、というのはともかく、政治思想的な話をすれば、結論から云えばあたしは民主党をまったく信じておりません。そしてそれは、少なくともあたしの生活に関係しそうなところだけを挙げても、メリットはまったくないから、という理由に過ぎません。
  • マニュフェストを読みましたが、表向きは口当たりのいいこと書いてあるんですよね。クルマ関係だけに絞っても、ガソリン税の廃止とか、自動車税の再考とか。でも、よくその後に書いてある細かい条項を読むと、「ガソリン税を廃止して、地球温暖化対策税(仮)に一本化する」とか書いてあって、結局名前変わるだけじゃん、みたいなのもありますし(しかもそれが高くなる可能性だってゼロではないわけで)、自動車税云々だって「一本化する」とは書いてあっても「安くする」なんて一言も書いてない。なんかインチキ商法のパンフレットみたい。さらに、「高速道路無料化」に至っては、高速走行できるメリットが確実に減るであろう無料化には根本的に反対なんで問題外。
  • じゃあ自民党はどうか。これはもう、児童ポルノ法案改悪だけを見てても応援できる要素はまるでないですし(まかり間違ってこんなもんが通ったら公私共にえらいことになるわけで)、さらに2008年のガソリン税暫定税率の騒ぎなんか見ててもやってることはむちゃくちゃなわけで、これが応援できるかと云ったらまるでそんなことはないと。
  • まあつまり、どっちも応援しちゃいません。個人的にはどちらが勝っても利益にもならないし、逆にどっちが勝っても困ったことになるわけです。だからと云ってほかの政党がいいかと云えばそんなこともまるでないわけですし。いまだに次の総選挙はどうするか迷ってたりします。
  • それをどうも、一部の方は「コイツはネットの民主叩きを叩いてる」と思われたらしいのですが、明言しておきますがぜんぜんそんなことはないです。むしろ民主党が与党になるのだけは避けなければならないと思っているくらいです。だから自民党がいいかと云われればそれも避けなければならないわけで、だから困ってるわけです。
  • だからと云って、情報を取捨選択した上で民主党に投票するという人がいればそれはそれでそうすべきですし、情報を取捨選択した上でネット世論の主流になりつつある自民党がんばってる論を信じて自民党に投票するのも自由ですし、はたまた両方信じられないから別の政党を応援するのも自由です。必要なのは、「自分のアタマで考えて、情報を取捨選択すること」だというそれだけのことだと思うんですよね。それはつまり、自分の選んだ情報に責任を持つ、ということですから。
  • それでその投票した政党が与党になっていろいろやって、「やっぱりあそこに投票したのは失敗だった」と思うことがあったらそれは自分の責任なワケで。そういう「自分のアタマで考えて取捨選択した情報」以外の踊らされた情報で投票するから、自分に責任はなく、ただただだだらに不平不満を云うだけになってしまうんじゃないかなあ。「こうなってしまった」責任が自分の入れた一票にもあると思えばそんな無責任な批判するだけにはならないと思うんですが。
  • てかですね、「まったく100パーセント偏向してないメディア」なんて存在しないんですよ。テレビラジオ新聞雑誌なんていう「古典的メディア」もそうですし、ネットもそう。なんらかの思惑によって動かされるのがメディアです。これがなぜか「ネットは偏向してない」という考え方になっている向きがあるので、それはちょっと違うんじゃないの、と云いたかっただけの話。ネット信者の云う「情報弱者」なんて言葉がよくそのエゴイズムを顕してますね。
  • さしあたりこの件についていろいろWEB拍手なんかでもご意見いただきましたが、ちょっと今回この補足でコメントに変えさせてください。もちろんご意見や反論等は一切受け付けねえ!ということではないので、何かあればいただければ幸いです。
  • > むしろ私がゴミ。掃除機で吸わないで/てんてーも、もしよろしければ一緒にゴミをやってみませんか?
     あたしなんかだともうすでに社会のゴミですよ? ついでに会社のゴミでもあるかもしれない! いっそのこと掃除機で吸って吸って!
    > トンデモゲーム発信基地を久々に読んでみて思ったのですが、最近は/ゴールと反対方向に時速500kmでかっ飛ばすゲームって見かけませんねぇ・・
     これ難しいところなんですけど、もしかしたらあるような気がするんですよね。ただ、そういうのに注目されることが少なくなってきてるのかなと。ただ、実数が少なくなってるのは事実だと思います。ゲームの開発も大掛かりになってきて、どうしてもそういう良くも悪くも冒険がしづらくなってるんだろうなと。
    > ゆいにゃん先生はSMもいけるクチなんですか?
     そりゃあもう。いじめられるのとか好きですし。



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