05/29「文明論」

 ということで、基本的に世の中というのは変わっていくものでして、なんかこうアレだと思うんですよ、過ぎたるノスタルジーは害にしかならないと思うんですよ。
 とか云いつつノスタルジーを愛する人間になりたいと心からそう思うわけなんですがそれはともかく、なんかこう技術とかサービスとか、そういうものってほんとに日進月歩じゃないですか、最初はそういうのについていけねえなあなんて思ってるわけなんですけど、いつの間にかそれに順応してる自分がいて驚いたりするわけです。
 その際たるものがパソコンだと思うんですよ。いやまあ中には携帯電話で見てるとか云う人もいるかもしれませんけども。あるいはインターネットテレビで見てる人とかな。捨てちゃえそんなの。いま使ってる人いるのか。
 このパソコンというやつ、ほんの15年くらい前まではものすごくマニアなものだったわけでして、以前にも書いたようにそのくらいの頃からMS-DOSでファイル一覧を表示するだけでもう心の中が充実感でいっぱいになるようなわけのわからない生活をしてましたからあまり実感ないんですけど、それでもインターネットなるものが登場してからはどんと生活が変わった気がするんですよ。
 たとえばですけど、高校生のときとかになんかレポートみたいな宿題が出て、わからないから調べようってなことになるじゃないですか。そうするとまず図書館に行くとかそういうあれだったわけですよ。
 それが今じゃGoogleかなにか開いて単語入力して検索ボタン押すだけですからね、しかも人によってはレポートなんか書くときWikipedia丸写ししたりなんかしてもうなんかもうって感じですけども、いずれにしても楽になったもんです。
 ここで思うのはですね、たとえばインターネットがないとき、どうやってたかなあというそういうことなわけです。
 いやね、そりゃレポートとか本格的なことなら先にも書いたように図書館に行ったりするわけなんですけど、なんか日常生活のうえでちょっとわかんないことっていくらでもあるじゃないですか。
 たとえば朝起きてトイレかなんか行ったときにふとチェルノブイリ原発事故のことが気になったりすることは誰でも経験のあることだと思うんですけれども、そういうときに今ならちょちょっとパソコンを起動してGoogle検索でもかければ、ああそうか爆発したのは4号炉で今はコンクリートで固められた石棺なるもので固められてるけど耐用年数が30年しかないからそろそろ修理しないといけないんだなあ、みたいなことがわかるわけじゃないですか。わかってもまったく生活の役には立たない知識ですけど。じゃあ別に調べなくてもいいだろ。
 そういうことだと思うんですよね。今あたりまえに使いこなしているものやサービスがなかったときのことというのは確実にあるはずなんですけど、もうそれが思い出せないんですよ。
 たとえば携帯電話なんかもそうじゃないですか。あたしは住んでるアパートに固定電話を引いてないのである意味これが唯一の緊急通信ライフラインなわけですけども、これだって本格的に普及し始めたのはあたしが大学に入ってしばらくしてからの話であって、それまでは別になくても困ってなかったと思うんですよ。
 そういう時代には、待ち合わせに遅れるというのはこれは結構大変なことで、もしかしたらあの人来ないんじゃないかなあ今日の約束忘れちゃったんじゃないかなあみたいなそんなようなことを思ったりしてものすごく不安になったりするわけですけども、今じゃ携帯電話に一本電話して「ごめん十分遅れる」ですからね。なんかこう、携帯電話の普及というのは、人間の時間に対する感覚をものすごくルーズにしたのではないかと思うわけです。
 あたしは幸いにしてと云いますか、日がな一日携帯電話を見ていないと落ち着かないという携帯電話中毒みたいなのにはなってないのでアレなのですが、そういうタイプの人は携帯電話は絶対必要なくちゃ死ぬしかないみたいなこと言いますからね、家に携帯電話を忘れて会社に行って帰ってはじめて携帯電話を忘れていたことに気がついて開いてみても着信なんか一件もありゃしない、みたいなのが普通なあたしにはどうにもよくわかりません。ただ単にともだちいないだけなんじゃないのかそれ。
 あとあれですよ、コンビニエンスストア。今じゃあたりまえのように使ってるコンビニエンスストアですけど、思い返してみればこれも普及したのはあたしが中学生の頃とかであって、それまではなかったと思うんですよこういうの。いやあったとは思うけど、とりあえず田舎だったあたしの家のそばにはなかった。
 あたしはそれほどコンビニを使うわけじゃないんですけど、それでも夜中に急に必要になったりとかすることも時々はあるわけで、そういうときにコンビニがなかった頃どうしてたのかってのがどうにも思い出せないんですよね。
 なんてかな、考えてみればあの頃って、そもそも夜とか以前に日曜日になると割と店が閉まってた気がするんですよ。週休二日なんてものもなかったので土曜日までは普通に平日で日曜日だけが休みだったわけなんですけど、日曜祝日はなにか物入りになっても店が開いてなかったりしてたような記憶があるわけです。
 なもんでさ、コンビニが家の近くにはじめてできたときはすごい感動したもんですよ。だいたいそれまでは、食品なら食品、本なら本を売ってる店というのは切り離されてて、あえて云うなら雑貨屋という浅く広くな店くらいしかなかったわけなんですが、これがもう雑誌は売ってるわパンは売ってるわ弁当は売ってるわ乾電池は売ってるわ、なんと便利な施設なんだと目から鱗がぽろぽろと落ちたもんです。しかもそれが休みなしに24時間やってるというんだから驚くよりほかにない。  で、このコンビニエンスストアの影響で店が24時間開いているというのがある程度当たり前というか常識の範疇内に組み込まれることになったわけで、それまでは「お店が24時間やっている」なんてことは考えもしなかったし、そもそも「お店が24時間開いてればいいなあ」なんてことを考えることもなかったと思うんですよね。コンビニが新たにそういう価値観を作り出したことで、「24時間365日開いているお店」というのが当たり前になり、結果として夜の町の明るさは格段に上がったと思うんです。
 でですね、そういう変化で何が変わったかと言うと、これはもうエロなんですよ。なんかこう、相対的にエロの価値が下がってきているような気がするわけです。
 プライベートで一人一台の情報端末になった携帯電話はもちろんですが、コンビニエンスストアなんかも夜中の急なお客様に対応できるようになったわけじゃないですか。それまでは夜中に急にお客様が来たら、本屋さんが開くまで我慢するか、秘蔵のエロ本をローテーションさせるか、あるいは猛烈な勢いで自転車をこいでエロ本の自販機に走るしかなかったわけですよ。このエロ本の販売機のお釣りのところに500円玉が入ってることがやけに多かったのは今考えればなんだったのかなあ。と云うか通学路にそんなものがあったということが今考えればすごいことではあるってか今じゃ考えられないわけですけども。少年はそうやって大人になっていくのだなあ。
 で、その最たるものがインターネットというやつで、これなんかもうすごいことでお気に入りのエロワードをGoogleで検索するだけで好きなだけエロが見られるわけですからね、これはもうエロ界のチェ・ゲバラ、革命と云ってもいいわけです。
 しかもこれが凄いのは、どんな特殊な性癖であってもなんの後ろめたさも感じずにエロを堪能できるということでして、「ふたなり スカトロ」とか組み合わせたりしてもうマニアックすぎるだろみたいなのもなんのためらいもなくいけるわけです。
 それはそれで別にいいのですが、逆になんだろうなあ、相対的にエロの価値がものすごく下がってきているような、そんな気がするわけです。
 いやいちおう云っときますけどもこのへん仮定の話ですよ、なんせそういうのは未成年は見たり読んだりしちゃいけないものですからね、品行方正真面目一本のあたしがいくら若気の至りとは云えそんなことをするはずはないんですけども、なんてかなこう想像と云うか、あくまでもそういう話もあるんじゃないかなあみたいなそんなような。これだけ云っとけば大丈夫だろさすがに。
 いやねあれです、あたしが現役でエロを捜し求めるナイトウォリアーだった頃には、エロというのは天からの恵みに等しかったわけです。
 たとえば川っぺりに捨ててあるエロ本とかもうなんか徳川埋蔵金みたいな扱いだったわけですよ。なんかもうね、見ちゃいられないくらいぺらんぺらんになってたりするんですけど、そこに映っているおっぱいに必要以上に欲情したりという、そういうことだと思うんですよ。
 だからこうエロ本とかそういう類のものは、すごく勇気を出して購入するか、あるいは伝家の宝刀のように友達の間を散々巡り巡ってやってくるものだったわけです。そりゃもうね、手に入ったときなんかはもう小躍りして今日は祭りじゃワッショイですよ。いろんな意味で。
 つまるところどういうことかと云うと、エロがもっとも欲しい時期にエロを手に入れるにはものすごい壁を乗り越えねばならなかったわけで、その壁を乗り越えるからこそ、手に入れたエロはたとえそれが駄エロであっても光り輝いて見えたものです。と云うか駄エロだということを認めてしまったら負けなような気さえしてたもの。
 それがどうだ、今は簡単にエロにアクセスできてしまうわけですよ。まったくもって障害がないわけで、それでもちょっと前までは急なお客様のせいでついつい親のパソコンでエロにアクセスしてしまい、Google検索履歴に「巨乳 ふたなり ブルマ」みたいなちょっとそれどうなのみたいな性癖が残ってしまって消す方法がわからずに焦ったりみたいなそういう一大イベントがあったりもしたわけですけど、最近じゃパソコンは一人一台みたいなこともあったりして、そういうスリリングな感覚さえありませんからね、こんなにエロが暴落したことがいまだかつてあったでしょうかってことなんですよ。
 ちょうどあたしが中学生の頃だったと思うんですけど、中学生の頃なんてあれじゃないですか、もう頭の中なんて基本的にエロのことしかないじゃないですか、そんな時に出たのが、宮沢りえの『サンタフェ』という写真集だったんですよ。
 もうね、これは凄かった。クラスの誰かが買ってきたんですけども、それまでなんてかな、当時のエロ本なんて今に比べても信じられないくらいガードが固かったですからね、もうどかっと消されてるそのなんだ性器の部分がそのまんま見えてるとか奇跡だったもの。なんかもう中学生にとってのチェ・ゲバラと云っても過言ではありません。そんなに好きかチェ・ゲバラ。
 別にたいして宮沢りえに興味があるとかいうことはなかったですし、いちおう写真集ですから今考えればエロいかと云われたらそれはどうかなあと思うところではあるんですけど、そりゃもう渇きの大地に来た小雨みたいなもんですからね、それはもう大変なことなわけですよ。
 つまり相対的にエロの価値がすごく暴落してるんですよ。今の子どもたちはそれでいいのかと。探して探し求め続けてようやく手に入ったエロにこそ価値があるんじゃなかろうかとそういうことなわけです。エロ、それは人類に残されたエルドラドです。もう意味がわかりませんけども。
 まあ何より、久しぶりに書くことがそれかということが何よりなんですけどもね!

<近況報告>
  • いやいやまあそのなんだちょっと聞いてくださいよ忙しかったんですよ忘れてたとかそういうことじゃぜんぜんないんですよいやほんと。皆さんお久しぶりです。パソコンの前のボーイズンガールズは元気でいてくれたかな? DJはいろいろつらいこともあって大変さ!
  • 『咲 -Saki-』が熱いです。『ストライクウィッチーズ』に引き続き熱いテレビですこれは。原作信者のあたしが云うことじゃないですが、アニメはアニメで面白いのでこれはこれで。オススメは津山さんだ。これっぽっちも活躍しないけどね!
  • > 浄水器等のセールスに対する殺し文句は『興味ないね』で決まりです。
     そう返されるのは当たり前、そこからが勝負!と彼らは教え込まれている(らしい)ので、それは禁句らしいですよ。あと「金がない」もダメだとか。ま、一番効果があるのは「いらん」だけ云い続けることですね。
    > あれはゆいにゃン先生だったのか。
     そうそう。まさかケネディ大統領暗殺の犯人だとは思わなかったでしょ?
    > ステルスモモが特段に可愛いと思います!
     モモさんは王道ですよね。あの一本だけ前に出てる前髪がいい。それとかじゅ先輩との絡みがよすぎるわけです。かじゅ先輩ファンのあたしとしてはモモかじゅは外せません。でも一押しは津山さんだ。まだ云うか。
    > 『伝説の樹』って『都市伝説の樹』ですよね?
     都市伝説も何度も繰り返されれば真実になるということなのではないかな。でも告白に失敗したやつがアレは嘘だってブログとかに書き込むんだよね。なぜブログ。
    > 某県警が死体遺棄したそうですね
     いやー、よくはわかりませんけども、結構やってるんじゃないかなー。
    > てんてー。彼女ができますたー。
     そうかそうか。おめでとう! いや他意も悪意もない純粋なお祝いだよ? おめでとう! ほんとにおめでとう! もうさなんてか精一杯いちゃいちゃしたらいいんじゃね?
    > えー、伏字にしないで教えてよ。
     しょうがないなあヒントだけだよ? J・○・ケネディ。ああこれじゃあわかっちゃうかなあ。
    > ソープでですが童貞卒業しました。
     純粋培養の童貞をこじらせてるあたしとしては、風俗に行ける度胸とかすげえと思いました。いやだってなんか怖そうじゃない。なんとなくですけど。
    > 改行なし文章に何か思い入れがあるのですか?
     思い入れは特にないですけどもなんかこう頭と手が直通になってくると改行タグを入れるのが面倒になるのよね。ふはは読みづらかろう。
    > ストパン、二期もあるらしいですね。
     キャラそのままっていうのがわかってるね!と云わざるをえないですね。確かになんか新キャラ!とか云われてもがっかりになりそうだもの。最近エイラが妙に気になり始めた! キョウダケダカンナー!
    > 更新が無いとかありなの? 死ぬの?
     ありかなしかで云われたらなしだけど死ぬのはもうちょっと先にさせてはいただけまいか。
    > 更新どうされました?お体気を付けてください。
     いやもうほらあれじゃないですか、ヒッチハイクでアジア縦断とかしてて大変だったんですよ。この様子は本で発売されてるからよろしくね! ブックオフで100円で嫌ってほど買えるよ!


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