6/11「夏コミ論」

 ということで、コミケに関してはおかげさまで無事に今回もスペースとることができました。ありがとうございます。ほんとこればっかりは、足を運んでいただいている皆様のおかげだと思っております。
 というのはまあよかったなあ、というところなんですけどね、今回なんていうかびっくりすることが起きましてね。
 いつもだったらはっきりいってうちみたいな吹けば飛ぶようなサークルなんか受かるか落ちるかの二択ですよ。それでもって、まあスペースがお誕生日席だったら運が良かったなあ、とかそんな程度のもので、というかそれ以前に落ちることのほうが多かったですからね、大外でもいいから走らせてほしいというマルゼンスキーみたいなあれですよ、と云ってわかるのはもうある程度の年のしかも競馬ファンだけという、いったい誰向けのページなんだここは。
 いえまあそれはいいんですけど、今回取れたスペースは三日目西のれ−08bというスペースでして、ぜひいらしてくださいねというところなんですが、ここで勘のいい方とコミケ事情に詳しい方は気づくと思うんですけども、この「西れ」ってのはあれなんですよ、地図見てもらうとわかるんですけど、配置的には「壁」なんですよ。
 つまるところ今回、うちはあれです、壁サークルになってしまいました。なんの冗談かとお思いか。大丈夫一番そう思ってるのはこのあたしだ。
 まあ細かい部数はおいとくとして、一般的に「壁サークル」でイメージされるような部数に遠く及びませんからね、うちのサークルの頒布部数は。いったいなにをどうしたら壁になるのか不思議すぎる。
 まあ間違いなく緩衝材というやつでしょうし、何かの間違いかもしれないからそうだとしたら今回限りのアレでしょうし、今回はたぶん最初で最後の壁サークル気分を満喫させていただこうではないですか、とそういうくらいの気持ちですよ。
 いや、でもあれですねえ、ある意味感慨深いものですね。
 あれですもの、最初に個人サークルでコミケに出たときなんて、果敢にもオフセットに挑んでおきながら、売れた部数7部でしたからね。その本、その後も何度かイベントで売りはしたものの合計で10冊売れたかどうか。
 まあ、今考えるといろんな意味でこりゃ無理だよなあという内容ではあったわけなんですけど、それから何年かなあ、10年くらい経つのかなあ。コミケで20部コピー本持って行って完売して、大喜びしながら「完売」の札を手を震わせながら書いたこともあったし、反対に今だから云えるけど一冊も売れなくて涙も出なかったコミティア、なんてのもありましたよ。
 っていうか、むしろその時代なんて、コミケにスペースが取れることがある意味奇跡、みたいなところありましたからね。過去の日記を漁ってもらえばわかると思うんですが、とかく落ちて当たり前、受かることが奇跡。1回落ちたら間違いなく次は落ちる、みたいなそんな感じ。
 っていうか、コミケって3回連続で落ちると4回目はほぼ100パーセント受かるという「救済措置」があるんですけど、大げさな話抜きでこれでしか受からなかったもの。俺どんだけ運ないのかなあと絶望的な気分にもなりますさそれは。書類不備はないのは間違いないし(受付番号でそれはわかるようになってるのです)、本気でダミーサークル扱いされてるんじゃないかと思ってたものな。
 それが最近になってこの状況がようやく改善されてちょっと幸せな気分になってたところでこれですから。ほんと一瞬何が起こったのかわからなくなるってものですよ。連続落ちが当たり前だった時期との間なんて5年とかそこらですからね。
 そういう意味でもですね、壁配置なんてのはまったくリアリティのないものとして夢にも考えなかったんですよ。
 感覚としてはアレですよ、「スーパーで半額のお惣菜が残ってればいいなあ」っていうのは考えるけど、「アメリカの大統領になれたらいいなあ」っていうのはあまりにも非現実的すぎて憧れもしないしそもそも考えもしないじゃないですか。
 それと同じことですよね、壁に配置されるなんてことは考えもしなくて、あたしにとってコミケの抽選というのは、とりあえずスペースが取れてくれればもうそれ以上は望みません、といったところだったわけです。
 そりゃもちろん壁に対して憧れはありましたけど。いっぱい売れてうらやましいとかってよりも、後ろ広そうでいいなあとかそんな感じの憧れ方ではありましたが。
 ほんと、そういう意味では感無量ですし、こんな貴重な体験が出来るのも今まで本を見に来てくれた皆様のおかげだと思っております。これはほんとに。いつも愚痴と童貞トークしかしてないようなこのコーナーですけどこれに関しては本気でありがとうございます。
 で、もちろん新刊は出したいと思っておりますので、当日スペースに来ていただける方にはそちらもお楽しみいただければというのはもちろんあります。お目あてのサークルを回った後にでも立ち寄っていただければ人気のない壁サークルがあると思うのでそこがうちです。壁だからと云って大行列最後尾札持って最後尾ここではありません、12時前に売り切れましたみたいなことはまずありえないのでまず大丈夫です。なんか云ってて哀しくなってきた。
 いやまあ、それはそれでいいんですけど、せっかくこんな機会もめったにないことですし、まあ一種の記念みたいなものですので、久しぶりになにか遊んでみようと思うんですよ。
 そこで、以前やった「差し入れでコピー誌とかなんかプレゼント企画」を久々にやってみようかと思っております。
 差し入れといってもデパ地下の高いお菓子を持ってきてくださいとかそういうのではなく、基本的に「変なもの」を持ってきていただいた方に何かプレゼントするというやつで、以前は「100円で売ってるシングルCD」「心霊写真集」とかだったわけですが、今回はもうちょっと文化的に「本」でいこうかと思うんですよ。いや、すごく単純です。あなたの大好きなお気に入りの本を持ってきていただければそれで結構です。
 とは云ってもあれですよ、一言注意しておきますけど、ブックオフで100円で売ってるし今更感が面白いからと云って『猿岩石日記』だけは持ってこないでくださいよ。わたしはあなたのお勧めの本が見たいんです。いやまあ確かにあなたが『猿岩石日記』が本当にお気に入りだったらってこともありますからね、ほんとうにそうなのかは確かめようがありませんけども、くれぐれも『猿岩石日記』だけはやめてくださいほんと。いいですか、お気に入りの本ですよ。『猿岩石日記』がお気に入りだと云うなら仕方がないですけど。ここまで云っておけば大丈夫でしょうきっと。これを読んでくれているあなたならわかってくれると思います。あとその他なんかこういい感じに熟した芸能人本もいいよね。いいよねって何だどういうことだ。
 プレゼントは後で何か考えますがおそらくたいしたものではないので期待はしないでください。この企画は基本的にどれだけ猿岩石日記いえお気に入りの本を持ってきてくれるというバカげたことに付き合ってくれる人がいるのかというそれだけのものですから。
 とまあそんなことも含めて、コミケは無事出られることになりました。三日目西のれ−08bです。コミケにいらっしゃった際には是非。うわなんか壁にいるよ、とか指差して笑ってやってください。

<近況報告>
  • ほんとになんてか。びっくりさせられることばかりだね、CE。
  • > レビュー見てますよー。
    > レビュー見てますよ。ひまわりはネタバレ直前までですが
    > 貴方のゲームレビュー大好きな一人です
     いやなんと申しますか。ほんとありがとうございます。時々誰も見てないんじゃないかと思ってへこたれてたりもした時期もあったんですが、そう云って頂けるとほんとやる気も出てきます。こんなところでもちゃんと見てくれてる人がいるんだなあ、みたいな。
    > ひまわりいいですよねー
     同人ソフトだと思うと痛い目見ますよね、あれ。正直、あんなに出来がいいなんて想像もしなかった。最後の展開が好きなのですよ。
    > 千葉県に『どうてい湖』があるそうです。我等の聖地ですな。
     アメリカの政治学者に「ドーティ」って人がいるらしいですよ。この人はきっと我らが聖人に違いない。
    > 幼稚園児で『まほうつかいになりたい!』という子が結構いますが、十数年後も同じ事が言えるのでせうか。
     20年後に同じこと云っていられたらホンモノです。「お兄ちゃんは君の憧れる魔法使いなんだよ」と教えてあげて現実を見せてあげたい。なんかTYPE-MOONのアレみたいでちょっとカッコイイと思った。やったことないけど。
    > G線面白かったですね。緑キノコの声はあれで良かったと思うよ、むしろ大好きさ!
     慣れてくるとわりと違和感ないんですけどね。あのキレたときの声がどうも。まあ、それ含めてのキャラ付けなんでしょうけど。でもゲーム自体はほんと面白かったですねアレは。
    > なんだかカオスすぎて何がなにやら。あの街は何とかならないものでしょうかね。群れるマスゴミとか。
     うーん……まあ、あの件についてはあえてあんまりコメントはしませんが。亡くなった方のご冥福をお祈りいたします。でも、献花台の前に陣取ってるマスコミとかちょっと異常。ほんとに頭沸いてるんじゃないかあいつら。でも彼が掲示板に書いてたのは「自分は不細工でモテない」云々だというのを聞いてなんかいろんな意味で複雑な気分にはなりましたとさ。


  • 戻る