10/31 「ハロウイン論」

 ということで、ハロウインなんだそうです。もうね、世の中すべてがハロウイン。カップルにしてみればいちゃいちゃできればなんでもいいというところでありましょうが、とにかくハロウインだから仕方ありません。しかしローマ字入力だと打ち込みにくいなハロウイン。ハロウィン、とかになるともっと打ち込みにくいから大文字でいいや。
 しかるに、ハロウインとは何であるのかということを考えると、これがちっともわからないわけですよ。そもそも我々が子どもの頃にはハロウインなんてのを祝う風習なんてなかったですからね、よくアメリカの映画とかでそういう言葉が出てきてああなんか海の向こうではそういう風習もあるのだなあってなもんです。
 というかですね、今になってもそうだと思うんですよ。ハロウインで思い出すものはなんですか。かぼちゃ。以上ですよ。それ以外何かイメージがあるかというと何もない。ただ漠然とかぼちゃなわけです。それも食うわけじゃなくて刳り貫いて顔っぽくするだけですからね。なんだこのイベント。だいたい何月何日がそうなのかも知らないものな。
 ま、調べてみるとケルトとかそういうあれな風習っぽいそうで、そういう方面はほらなんだ、いろいろとちょっと調べるのよりも詳しい人はいっぱいいるでしょうしあんまり踏み込むとこういろういろまた一家言ある人もたくさんおりますでしょうからそれはともかく、そういうあれであるならば仕方がありません。トリックオアトリートですよね。なんだそれ。
 ま、カップルにしてみれば別にセックスさえできればハロウインだろうが潅仏会だろうがなんでもいいんでしょうけども、実際に何を祝っているのかよくわからないまま盛り上がっているというのはこれは普通に考えればちょっと異常なわけでして、そうかと思えば山手線の中で馬鹿騒ぎした外国人が捕まったんだか捕まってないんだかみたいなニュースもあったりしてなかなか難しいものだなあと思うわけですが。でも云ってしまえばこちらで云うところのお盆みたいなもんじゃないですか。お盆だからってデートしてるカップルとかいないと思うんだけど西欧から来たものみたいなことになるととたんにそれがおしゃれになるのだなあ。もうそのうちケネディ暗殺の日とかもデートするようなあれになるんじゃないのか。
 しかしまあ、ハロウインだからということでか魔女っ子ってんですか、そういうののコスプレみたいな人をテレビなんかでも見かけたりするわけなんですけども、ものすごく思うのはですね、日本人には似合わんなあとこういうことなわけですよこれ。いやまあその人のポテンシャルにもよると云われればそうなんですけども。
 基本的にあれって西欧の文化じゃないですか。だから似合わないのは考えてみれば当たり前で、いわばブロンドの白人の人に着物、みたいな違和感ですよね。なんかものすごいコスプレ感漂うというかものすごい取ってつけた感が。きっと今頃メイド喫茶とかだと揃いも揃って魔女っ子の格好とかしてるんだろうなあなんて思うともうなんか目も当てられませんね。
 アニメとかゲームとかだとそんなに違和感ないのにどうして現実になるとこうまで違和感ありありなのかということなわけなんですけども、まあ考えてみるまでもなくまず魔女に違和感があってさらにその格好に違和感があってのダブル違和感なわけでして、こんなものはどう考えても違和感ないはずがないわけです。そもそも定型の「魔女っ子像」があるではないですからね、これはもう難しいったらない。ただまあそれでも「仮装」がメインのイベントであるということからすれば自然なのかもしれないな。日本じゃ絶対流行らないだろうけど。
 根本的にそもそもなんでもかんでも他の宗教の行事を取り入れようとするそういうあれこそが間違いだとも云えるわけでして、いやまあ関連企業としてはバレンタインはチョコレートに代表されるような何かを付け加えたくてしょうがないという動きが見え隠れするわけなんですけども、ハロウインがどういうものかなんて多くの日本人が知らないこの状況ではやっぱりカップルのためのセックス記念日ですよね結局は。もうこれ以上そんなの増やさなくていいっつの。これでかぼちゃ業界が潤ったとか聞いたことないもの。
 そういうことからすると、せめてハロウインがどういうものかを知ってから騒ごうじゃないかとそういうことですよね。とか云ってて実は知らないのあたしだけだったら身も蓋もないよな。

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