7/8 「携帯論」

 ということで、生きてる人いますか。群青なんとか放送部。もうそういう投げやりで中途半端でなおかつ書いた後に後悔したけどでももう書いちゃったからいいや、みたいなそういうことになるなら最初から書くのやめようよ高御君。
 とまあそういうあれででしてね、携帯電話が壊れたんですよ。なんか何事もなかったかのようにいきなりはじめてますけどもね、携帯電話が壊れたんです。しばらく更新しなかったことのフォロー?いいよどうせみんな俺の事なんかどうだっていいんだろ!生んでくれって誰が頼んだんだよ!もう何がなにやら。
 あのですね、あたしは携帯電話にストラップの類をつけるのがまず大嫌いなのもので、これなんにもついてないんですよ。さらに今は携帯って薄型で折りたたんでもほら隣のミンティアのケースとたいしてかわらない!みたいなのがウリだったりする中、あたしが使ってる機種がこれもう一昔前の携帯なんじゃないのってくらい厚い。ミンティアどころか梅ガムの箱より厚いわけです。到底買ってまだ一年経ってない機種だとは思えない。
 そんなものをポケットに入れておくのは嫌なので、かばんの中に入れっぱなしにしておいて、気がついたら画面が映らなくなってたんですよね。
 そもそも携帯電話なんて持ってるだけで誰にもかけないしかかってくることもめったにないのでいつからこうだったのかぜんぜんわかんないんですが。
 そもそもここに書いたかどうかわかりませんが、これを買った理由は「テレビが見られるから」みたいなことだったんですよ。まあ、たまたまそのときに使ってた携帯電話が壊れたというのもあったんですけど、何よりテレビが見られる、というのがあったわけですよね。
 携帯でテレビが見られる。こんなステキなことはないじゃないですか。
 昔、親父がビデオカメラを持ってたんですけど、なんせあたしが小学校くらいの頃に出たビデオカメラですからね、すごいのよこれが。
 8ミリとかじゃなくてVHSにまんま撮るという仕組みで、まずカメラ本体はカメラだけで、テープを入れる場所がないのな。だからテープ部分は普段テレビの上に置いてあるビデオデッキ本体を持ち歩かなければならないという、業務用かそれはみたいなやつだったんですよ。これで運動会なんか撮影している様子なんかどっかの軍隊の通信兵が運動会に潜入したんじゃないのかみたいな光景だったもの。
 で、当然カメラに液晶なんかついてませんから、それを見るために親父は小さい液晶テレビを買ったんですよ。3インチくらいの今の携帯電話より小さい画面のもので、なおかつ乾電池四本で動くんですがこれで動かしているとあっという間に電池が切れるという代物でしたけど、これは未来でしたね。なんせあんなちっちゃい中でテレビが見られる。これはもう未来以外の何者でもありませんでした。
 なもので、この液晶テレビを親父が使ってない時は勝手に持ち出してましてね、部屋に持っていって夜中に布団の中でこっそりテレビ見たりしていたわけです。当時はあたしの部屋にはテレビなんてありませんでしたから、ある意味これが唯一のテレビだったんですよ。
 最終的にはあらん限りの技術を結集して半田ごて持ち出してケーブルを自作、ファミコンを繋いで『ウイザードリィ』をやったりしてましたからね。『スーパーマリオ』とかならともかくRPGとか無謀すぎる。これがまた画面が小さくて文字がぜんぜん見えなくて、名前とか入れてもぜんぜん見当違いな名前になってたりしたものです。「リチャード」って名前にしたはずが「ミニャンド」とかになってましたから。かっこよくイギリス系の名前にしたつもりがなんかインド人みたくなってた。
 よくそんなことしてて目が悪くならなかったなあと思うところなんですけど、それはともかく、なんていうかな、小さい液晶テレビは子どもの頃からの夢なんですよね。
 それに、携帯電話にテレビが付いてれば、電車の中とかでも退屈しないじゃないですか。あたしはあんまりテレビ見ないほうですけど、ニュースとかを見ながら通勤なんてどっかのデキるサラリーマンっぽいじゃないのさね。
 当時はドコモでテレビが見られる機種というのが1機種しかなくて、しかも値段も高かったんですがやっぱり子どもの頃からの憧れには負けてしまい、結局無理して買ったわけです。
 で、買ってみればなんてことはない、通勤は全部地下鉄だからテレビは映らず、やっぱりそもそもテレビ自体見ることがない人は液晶だろうがなんだろうが見ないことには変わらないわけで、ほとんど使われないままただのちょっとぶ厚い携帯電話としての役割に徹していたわけです。
 それが急に壊れたんですよ。今の家には電話とか引いてませんからね、携帯電話が壊れると通信手段が失われるわけでこれは痛いわけです。
 とは云っても完全に壊れたわけではなくて、ちゃんと通話とかはできるんですよ。電話をかければ話もできるし、電話を受ければちゃんと音も出るんです。ところが液晶画面が映らない。だから何番にかかってきてるかとか誰からかかってきてるかとかわかんないし、そもそも一番の目的だったテレビとかも見られないわけです。見ないけど。
 もちろん水に落としたりとかそういうあれもしてないし、第一なんせ買ってからまだ半月とちょっとですからね、半分もう怒りながらドコモショップへ乗り込んだわけです。この野郎どうしてくれるんだ勝手に壊れたぞどうすんですかこれへたすれば裁判から不当判決、革命、独立国家形成くらいの勢いだった。
 で、見てもらったらですね、なんかこうあれなんですよ、確かに水に落としたりの跡はないんだけど端子の部分に水の跡があるんですけどとかなんとか云うわけです。
 何を云ってるんだと。あたしは携帯電話の充電器を会社に置きっぱなしにしてるんですけど、その充電器のすぐ横によくペットボトルの飲み物を置いとくんですね。その結露がついたとか考えられすぎる。もう思い当たることがありすぎてグウの音も出やしねえじゃねえか。
「とりあえず保証対称にしておきますのでこれからは注意してくださいね」と優しくお姉さんに諭されて素直に頷くしかない高御さんですよ。それまで息巻いてただけにかっこ悪いことこの上ない。「30分ほど時間かかりますがよいですか」とか云われても頷くしかない。しょうがないからそこにあった四週間前のジャンプとか読んで三十分待ったものな。
 そんなこんなで本体だけ新品になって帰ってきました。機種変更したとかそういうわけではないので新鮮味はまったくないんですけどまあいいです。みんな端子部に水つけないように注意して使おうな。いないよなそんな奴。
 ていうか相変わらず通話料金30円とかのこの携帯持ってる意味あるのか。

<近況報告>

戻る