巫女さんの小物

 通称「前天冠(まえてんがん)」です。
 見てすぐに判る通り、スチールに金メッキのかなり豪華な造りになっておりまして、実際にお値段のほうも結構するわけなんですが これはまあよくて。これを頭につけて神楽の奉納をしたりするわけですね。神社によってはこういうのをつけたまま普通に作業をして いる姿を見かけることもままあります(大阪府の住吉大社なんかはそうだったように思います)。
 頭が当たる裏側には当て布がついてまして、頭が痛くないようになってはいます(よく見ると見える黒いのがそうです)。頭につけ てみるとすぐにわかるくらい重量があり、これをつけたまま動き回るのは結構難易度が高いかも。激しい動きをするとズレてきちゃう んですよね。
 ちなみに、左右に立っている花は造花ですが、これは簡単に抜けるようになっていますので、金色の冠だけにすることもできますし、 花を別のものに差し替えることもまた可能です。流石に結構良く出来てるんだなあと。
 で、こちらは簪(かんざし)。こちらも神楽の奉納などのときによく見ることができます。こちらは前天冠と違って花は外れません。 針金が頭の後ろまで回るようになっていて、これを被るようにして着けます。前には光物の板が下がっていて、これが眉毛の上に繰る くらいのちょっと上目に着けるのがポイントでしょうか。前部に重さがさほどないため、意外と激しく動いてもズレてきません。よく 出来てます。
 これも神楽などでおなじみですね。神楽鈴(かぐらすず)です。金メッキの綺麗な代物です。
 鈴部分。アマテラスが岩戸に篭ったとき、アマテラスを誘い出すためにアメノウズメがオガタマという丸い実のつく木の枝を振って 踊ったという神話がありますが、その「丸い実のついた木」を模して作られたのがこの神楽鈴なんだそうです(日向神話より)。鈴な ので、振ればしゃん、しゃんといういい音がします。
 柄の部分は木で、この部分はすべて金属ですので(あたりまえですけど)かなり重く、これを持って舞を舞うというのはいろんな意 味で大変そうではあるなあという気はしますね。実際、持ってるとずしりと重くて結構疲れます。
 鈴の柄部分につける「五色緒(ごしきお)」です。世界を構成する要素を表しているとされる五色に染められた長い紐ですが、これ があると鈴を振ったときに非常に綺麗にこれが動くので美しく見えます。
 付けてみるとこんな感じですかね。なんかもういろいろ楽しくなってきました。ハイお疲れ様でした。



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