ターボタイマー取り付け

 これもまた以前からつけようと思っていたターボタイマー。

 ターボタイマーってのはなにかというと……というのは知ってる人にはいまさらな話なので、そういう方は適当に飛ばしてください。
 ターボタイマーというのは、自動でアフターアイドリングをしてくれる機械です。
 ターボ車のタービンというのは、過給時には中では秒速何万回転の速さで羽根が回っており、当然猛烈な熱を出します。
 その熱はオイルを回すことで冷却されているのですが、エンジンを切ってしまうとオイルポンプが止まり、オイルがタービンに回らず冷えきらなくなってしまいます。
 あんまり過給しない状態……つまりあまりタービンを使わずに走った後ならいいんですが、激しくタービンを使った後だとタービンが冷え切りません。
 通常は高速走行の後とかのタービンを酷使した後は、しばらくアイドリングをしてオイルを回し、タービンを冷やしてからエンジンを切ったほうがいい、というワケですね。これがアフターアイドリングです。
 これをエンジンを切り、鍵を抜いた後でも勝手にやってくれるのがターボタイマーです。

 ターボタイマーって、検索してみると「今時のターボ車には要らない」っていうのが出てきます。
 タービンの性能が上がっているうえに、たとえば高速道路を走った後にパーキングエリアに停める際にはしばらく徐行してから停めるわけで、いきなりタービン酷使状態からエンジンオフ、ってことはほぼないから、というのが理由なようです。

 しかし、「『今時のクルマには』要らない」というのを逆に云えば「『昔のターボ車には』必要」ってことでもあるわけで。
 確かに整備要領書には「高速道路走行後等は少しアイドリングしてからエンジンを切ること」みたいなのが書いてあるんで、おそらくいきなり壊れる可能性が高いわけではないんでしょうが、ターボの故障リスクを減らすにはちゃんとアフターアイドリングをしたほうがいいんでしょう。
 特に高速道路を走った後なんかは念入りにやったほうがよさそうですが、パーキングエリアなんかでトイレに行きたい!とかいうときにはこれが結構不便なんですよね。

 というわけで、ターボタイマー付けたいなと思ったんですよ。
 ただ、イグニッションコイルから配線するとかけっこうめんどくさそうなんで、これは大物だぞと思っていろいろ配線図を眺めてたんですね。
 とりあえず、ほぼ未使用中古の永井の4755というターボタイマーが新品の半額以下で売ってたのでこれだけ確保して、どういう配線で動くのかをなんとなく考えてたんですけど。



 んが、ふと永井電子のサイトを見たら430用の取付ハーネスが売ってるではないですか。
 これがあればキーシリンダに割り込ませるだけでいいわけで、楽なことこの上ない。ちっとも大物じゃなくなってしまいました。
 というわけで、さっそく購入してみました。3000円くらいで結構いい値段します。品番は4760-11。日産・スバル用6Pというやつです。



 永井以外にもHKSも同じようなターボタイマー用ハーネスを出しており、これのほうが値段が安いです。
 HKSのサイトには430の適応が書いてありませんが、永井の4760-11で適用になっているR33スカイラインGTS-tが共通なんで、おそらく430にも対応してるのではと思い、いろいろあって買ってみたんですが、やっぱりこれも使えるみたい。
 4103-RN001というハーネスです。



 いちおう永井電子の説明書には永井のターボタイマーには永井電子のハーネスを使えと書いてあるんで、HKSのハーネスを使うならタイマーもHKSにしましょう。たぶん普通に動きますけどねメーカー違っても。タイマーから出ているコネクタの形状は同じなので。

 ハーネス自体は簡素なものですが、ターボタイマーの電源線がこれのコネクタになっているので、ハーネスなしではそもそもターボタイマーが付きません。
 対応しているコネクタがないものでは、コネクタの反対側を切ってIGNやACCの線をキー裏から探して繋ぐか、イグニッションコイルまでケーブルを引っ張る必要があるようです。

 繋ぎ方は簡単で、キーシリンダから出ているコネクタの間にハーネスを挟み込むだけ。
 セキュリティの都合上細かい描写は避けますが、ドライバー一本あればできる作業です。おそらくこれをあんなことをしたりこんなことをしたりすると、鍵がなくてもエンジンがかかってしまうんじゃないかな。つまりドライバー一本でクルマなんて盗めてしまうんですね。車両盗難恐ろしい。

 それはともかく、ターボタイマーなんてものを目立たせたくないので、これはヒューズボックスに隠します。



 こんな感じ。
 エンジンをかけると数字が見えますが、エンジンを切ればついていることすらわかりません。
 一度セットしたらそうそう設定を変更するものではないので、ボタンの押しづらさはそんなに気になりません。

 このULTRA 4755というターボタイマーには簡易のセキュリティ機能がついてるんですが、そんな目立つものはつけません。配線もしません。
 ハーネス配線だけでも動作はしますが、さらにスピードセンサー(車速パルス)とサイドブレーキの配線をしろと書いてあります。
 車速パルスはそもそもクルマについていないので、サイドブレーキだけ配線することに。  これによって、サイドブレーキを下ろした状態ではターボタイマーが動作せず、すぐにエンジンが切れるようになります。

 なんでこんなものが必要なのかというと、万が一事故を起こしてクルマが横転した!とかそういうときのためなんですね。
 事故の際にはとにかく早くエンジンを切りたいんですが(ガソリンが漏れたりしたら引火の恐れがありますからね)、ターボタイマーがついてると、そういうときにも律儀にターボタイマーが仕事してしまい、横転しようがなんだろうが、キーをオフにしてもエンジンがすぐに切れてくれません。
 マニュアル車の場合そういうときにはエンストしてくれるハズなんですけど、基本的にはどういうケースであれ事故で横転したとかいうときはほぼほぼサイドブレーキは降りているはずなんで、サイドブレーキが降りているときはタイマーが動作しないというのは理に叶っているんですね。
 おそらく、スピードのパルス線を繋げばより確実に「動いているときには作動させない」という保険になるのでいいんでしょうけどね。
 サイドブレーキへの配線は、うまく止めるところがなかったので、ハンダで直接サイドブレーキ配線にハンダ付けしてしまいました。

 これ、副産物として、走行中にリアルタイムの電圧を表示させることができるので、簡易の電圧計のかわりにもなります。  430の場合、メーターに電圧計がついてるんですが、けっこうアバウトなんですね。  それに比べると確実に数字として見えるので、計器としても使えます。

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