MY 430 CEDRIC

年式:昭和55年(1980年)式 4ドアハードトップ
グレード:SGLエクストラ ターボ
ミッション:5速マニュアル
ボディーカラー:ブラック(505)

 佐賀県の店で購入したワンオーナー車です。車庫(というか納屋)保管だったらしく、内装の焼けなどはありません。505というのはボディーカラー色で、いわゆるソリッドブラックです。セダンではちょくちょく見かけますが、ハードトップではあんまり見ないですね。
 基本的にオール純正ですが、ライト回りだけ電力節約のためLED化してあります。
 相応に錆や傷があったのですが、大きく目立つところは板金塗装で修復。
 あとは目立たないところをちょこちょこと直していこうと思っております。

<外装>


 いわゆる「ニッパチバンパー」とよばれるワイドボディ用ではなく、5ナンバー車のバンパー。純正のままです。前に乗っていたのが年配の方だったらしく、コーナーポールがついていましたがこれはボディカバーをかけるのに邪魔だったので外してしまいました。それ以外にもあちこちこすったりぶつけたりした跡がありましたが、目立つところは板金塗装して修復済み。それでもボディのヤレは少ないほうだと思います。



 三角定規で描いたようなパキパキしたデザインが当時のトレンド。4ドアのピラーレスハードトップです。直列6気筒を積むために長く伸びたエンジンルームと、テールが下がった尻下がりのデザインが特徴的。大きく見えますが5ナンバーサイズなので、駐車場には困りません。横幅に対して長さがあるので、なんとなく大きさのバランスが悪く見えます。



 ハードトップ窓全開&シートベルト収納状態。この状態でリアドアを開けると不安になります。力掛けたら折れそう。



 リア周り。こちらもノーマルバンパー。このリアのデザインが好きなんですよね。流れるようなボディラインはほんとに綺麗だと思います。前期後期で云うと、ウッドパネル部分が小さい前期(このモデルですね)のほうが個人的には好きかな。

<内装>



 当時の日産車のインパネは総じて「絶壁」と云われ、そそり立つ壁のような角度です。ただ別に操作しづらいとかいうことはないので、これはこれでといったところでしょうか。下にあるのはポータブルナビ。目立たないようになるべく下のほうに下げてあります。今のようにハザードをよく使う習慣がない時代のクルマなので、ハザードスイッチは小さくて操作しづらいです。



 シートはヘッドレストを抜いて倒すとフラットになります。1980年には普通のセダンにもこんなギミックがあったんですね。



 SGL以上のグレードは、オーディオは電子チューナー付きラジオカセットがついてきます。スピーカーは4つ。ブロアムになるとリアにスピーカーが2つ増えた6スピーカーになるものもあるらしいですが、そのへんはよくわかりません。廉価グレードではラジオがマニュアルのラジオになり、スピーカーもフロント2つになって、カセットデッキもついてなかったりします。
 ちなみにこのクルマ、ラジオはAMが壊れていて、かつカセットデッキも壊れているようですが、どちらにしてもこのデッキは使っていませんので別にいいのです。



 実際に音を出しているオーディオはグローブボックス内に繋いであります。新しいデッキを入れてしまうと、車内の雰囲気が壊れちゃうかなあと思ったんですよね。どうせiPodをつないだまま使うので、これでも問題なしです。グローブボックスを閉じてしまえば、デッキから操作はできませんがちゃんと音は聞こえます。ETCもこちらに。



 エアコンもちゃんと冷えますしヒータも効きます。これもブロアムではオートエアコンになりますが、これはマニュアルエアコン。またこのダイヤルが、どこに合わせればどこから風が出てくるのかまったくわかりません。まあ使えるだけマシというものです。これがあるのとないのとでは大違いですからね。普段から使えるかどうかの分かれ目のひとつな気がします。



 リアスピーカーはなんか中古で買ったやつに入れ替えました。カロッツェリアの、ネットワークがついてるたぶんちょっといいやつです。でも430はもとのスピーカでもそれなりにいい音を出してくれる気がします。



 これも当時を伺わせる装備のひとつ。オーバーヘッドコンソールユニットです。ここにいろいろな警告燈やいろんなランプがついているのが当時の高級感のあらわれだったんですよ。特にムーディに光るファンシーランプが最大の特徴。ここもそのままですが、電球類はすべてLED化してあります。



 メータ周り。左隅にATのインジケータがないのが純正MTの証(?)です。AT車では、ここにPとかNとかDとかのインジケータが入りますが、MTではなにもありません。電球も入っていません。



 純正の5速マニュアルミッション。この時代でもこの手の高級車は多くがMTからATになっていった時代なので、純正5速は割と希少です。ミッション自体は日産ならではの長いこと使われていた形式のミッションですし、いざとなれば後世代の車種とも一部互換性があったりするので、載せ替えとかもある程度までは対応できそうです。最初についていたシフトブーツはボロボロになってしまっていたので、これはY31セドリック営業車のものを流用しています。



 シートベルトは昭和50年以降のモデルなので今と同じ3点式ですが、当時は運転中もシートベルトの着用義務がなかったため、外して隠すことができます。



 この上にあるボタンがシートベルト上部のリリースボタン。これを押すと、シートベルトが外れます。



 外したベルトはこんなふうにひっかけておく場所があります。



 同じく、外した上部分もルーフにひっかける部分があるので、ここにひっかけておけば外からは完全に見えなくなります。自由な時代ですね。ちなみに、この状態で2点式ベルトとしてシートベルトをすることもできますが、昭和50年以降は法規制で3点式のベルトが標準になるため、2点式ベルト状態では違反になってしまいます。

<エンジン>

 標準のL20ETですが、一度エンジンブローして載せ替えてあります。特にいじってあるところもありません。完全フルノーマル。60000キロのエンジンに載せ替えてあるそうなので、あと40000キロくらい走ったら一度OHしてみたいところですね。

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